季節の変わり目に体調不良…症状を軽くする自律神経の整え方

季節の変わり目や梅雨時に、体調を崩しやすい女性が増えています。頭痛、めまい、だるさや気分の落ち込み。腹痛、肌荒れ、アレルギー症状が出る人も…。

これらの多くには、気温や気圧の変化により、自律神経のバランスが乱れることが大きく関係しています。

自律神経は、交感神経(活動中や緊張・ストレスを感じる時に働く)と副交感神経(休息時に働く)から成り立ちます。正反対の働きをする2つの神経は、バランスが大事。どちらが強すぎても体と心によくないのですが、季節の変わり目や梅雨時は働きが低下して乱れやすくなります。すると血流が悪くなり、さまざまな心身の不調が出るのです。

加えて普段から自律神経のバランスが悪い人が、よりこの時期に症状悪化するとも言われています。

「症状を軽くしたい!」そのためには、自律神経を整えることが先決です。行動を少し改善することや、心と生活習慣を整えることがカギ。具体的な方法をご紹介していきます。

対策1:普段の行動を見直す

人の行動の8~9割は無意識で行われているとも言われますが、行動を少し改善することで自律神経は整いやすくなります。方法を5つに分けて、ご紹介します。

ゆっくりと余裕をもった行動を心がける

忙しい毎日、睡眠不足、不規則な生活、焦り、イライラ、不満…。これらは「交感神経」の働きを強くします。しかも女性は40歳以降、「副交感神経」の働きが急激に下がります。

中には心身ともにダラダラ休みっぱなしのような、副交感神経が強い人もいるでしょう。自分はどちらの神経の働きが強そうか、考えてみてください。

現代人の多くは、交感神経が強く働きがち。よって大多数の人が自律神経を整えるためには、意識的に副交感神経の働きを強めることが必要です。

自律神経研究の第一人者である小林弘幸教授によると、副交感神経の働きを高めるためには「ゆっくり動く」ことが大切だそうです。

日常生活全般、普段の60%ぐらいのスピードに落としてみること。歩く、話す、手を動かす…。特に普段せかせか動きがちな人は、意識して行動しましょう。

「焦り」は自律神経のバランスを乱します。余裕をもった行動を心がけ、緊張した時やパニックになりそうな時などは、深呼吸してからゆっくり行動しましょう。

気持ちの面でも焦りはNG。季節の変わり目で体調が悪い時も「ゆっくり休もう」「いずれよくなる」「今はペースを落とそう」など、気持ちがラクになる考え方を心がけましょう。

呼吸は深くゆっくり

バタバタしている、不安や焦りを感じる、イライラする…。このような時は、呼吸が浅くなっています。浅い呼吸が多いと自律神経のバランスを崩し、体の不調を招きます。

呼吸を深くする、深い呼吸につながる行動を、意識していきましょう。

  • 気づいたときに深呼吸か腹式呼吸
  • ヨガの呼吸法や瞑想を1日5分でも取り入れる
  • 常に背筋を伸ばし、胸を開く

また、細かい作業をする時や何かに集中する時など、呼吸が止まってしまいがちです。浅い呼吸以上によくありませんので、注意しましょう。

逆に普段ゆったりの生活で心身共にダラダラしている場合、たまには浅く短く速い呼吸をしてみましょう。交感神経が働きやる気が出て、自律神経のバランスが整います。

親指に力を入れない

緊張すると、つい手を握ったり何かをつかんだりします。しかし、手を握りしめると副交感神経が低下し、緊張がさらに強くなることがわかっています。

親指に力を入れないだけで、副交感神経は低下しない。これはまだ小林教授の仮説だそうですが、筆者も車の運転で実践することで、効果を感じています。

自律神経のバランスが整った人とつきあう

「この人といると穏やかな気持ちになる」「元気をもらえる」。逆に「この人が近くにいると神経が張り詰める」「いやな気分になる」…どちらも周りにいませんか?

自律神経のバランスは、ものすごく伝染するとのこと。生活を振り返ってよく考えてみると、納得できるはずです。

職場やご家族など、避けられない相手は仕方がないです。しかし、なるべく自律神経のバランスが整った、自分によい影響を与える人とつきあいましょう。

反対に、自分にとって不快な人とは極力かかわらないようにします。それだけで自分の自律神経のバランスに、大きく影響を与えますよ。

笑顔を心がける

「怒り」は交感神経を過剰に高め、自律神経のバランスを崩します。カッとなったら深呼吸をしたり、口角を意識的に上げたりしましょう。

反対に、笑顔は自分にも周りにもよい空気をもたらします。つまり、自分も周りの人も、自律神経のバランスが整いやすくなるのです。

対策2:生活習慣を整える

生活習慣、見直したことはありますか?生活習慣が乱れていると、自律神経のバランスも乱れがち。積極的に取り入れてほしい習慣を、5つに分けてご紹介します。

質のよい睡眠をとる

睡眠不足や質の悪い睡眠は、自律神経のバランスを乱します。

「睡眠」は、1日の中で最も副交感神経が働く時。質のよい睡眠は体の回復と心のリラックスを促し、日中イキイキ活動できることにつながります。

バランスのよい食生活

まず前提として、バランスのよい食事をきちんととることです。

魚・肉・大豆製品・卵・乳製品などのたんぱく質、加えて野菜・海藻などをしっかり食べましょう。野菜は色の濃い物を中心に、さまざまな物をとるとよいです。

1日1~2ℓを目安にこまめに水を飲むようにし、食事はゆっくりとよく噛んでとりましょう。これらは、自律神経のバランスを整えることにつながります。

また、以下の食材を積極的にとるようにしましょう。

★ビタミンB群が多く含まれる食材

  • ビタミンB1・・・うなぎ、豚ひれ肉、豚もも肉、たらこ、枝豆、そば、玄米など
  • ビタミンB2・・・レバー、うなぎ、納豆、卵、アーモンド、魚肉ソーセージなど
  • ビタミンB6・・・レバー、鶏胸肉、ゴマ、鮭、まぐろの赤身、かつお、バナナなど

疲労回復、心の安定に効果的です。特に大豆製品、ナッツ類、レバー、まぐろの赤身、バナナは、心の安定により効果的な「トリプトファン」も多く含みます。

★腸内環境を整える食材

  • ヨーグルト(生きて腸まで届く物を、1日200gを目安に)
  • 発酵食品(味噌・キムチ・納豆・ぬかづけ、甘酒など)
  • オイル(エキストラバージンオリーブオイル・ごま油・エゴマ油など)
  • 食物繊維を多く含む物(ゴボウ、きのこ、海藻、こんにゃく、バナナなど)

腸内環境が悪いと、自律神経のバランスが崩れやすくなります。朝一番と食事の前に、必ずコップ1杯の水を飲むことも、腸内環境をよくすることにつながります。

体を冷やさない

自立神経のバランスが乱れている時は、血行が悪くなります。血行の悪さは、想像以上に体の不調を招くものです。

血行をよくするためには、体を冷やさないことが大切です。寒暖差が激しい季節の変わり目は、脱ぎ着できる服装や、上手にカイロを使うなど、工夫しましょう。

半身浴もおすすめです。全身浴に比べて体の芯から温まります。37度~40度のぬるめのお湯に、20分程度リラックスして浸かると効果的です。

適度な運動の機会をつくる

運動は、上記の質のよい睡眠をとる、腸内環境を整える、体を冷やさないこと、すべてにつながります。1日5分でも10分でも、心身の健康維持に効果的です。

外で歩くことやスロージョギング、室内の場合は踏み台昇降などがあります。息が切れるほどのジョギングは、逆に自律神経のバランスを崩すので注意しましょう。

寝る前に軽いストレッチや柔軟体操を行うと、質のよい睡眠にもつながります。ゆっくり行うことが自律神経を整えるポイントなので、ヨガも大変効果的だと言われています。

また掃除などの家事も、しっかり行えば立派な運動になります。掃除は心のすさみをとると言われており、整頓された清潔な部屋は「余裕」を生み出します。

規則正しい生活リズム

仕事や育児などで難しい場合もありますが、規則正しい生活の方が自律神経を整えるには効果的です。早寝早起き、決まった時間に食事をするなどです。

朝カーテンを開け陽の光を浴びることは、心の安定に必要な脳内物質「セロトニン」を増やします。夜眠くなりやすくなり、質のよい睡眠にもつながるでしょう。

対策3:自分に合ったストレス解消法を!

生活していれば必ずストレスはあります。適度なストレスは心身の健康に必要ですが、 たまりすぎると自律神経のバランスを崩してしまいます。

「これを行うと気持ちがラクになる」「夢中になってストレスを忘れる」…そんな解消法をみつけられることが理想です。いくつかご紹介します。

小さな他のストレスを書き出す

「職場の上司に腹がたつ」という大きなストレスがあるとします。でも生活の中でのストレスは、小さな物も含めると、他にも複数あるはずです。

それを紙に書き出してみましょう。「最近残業が多い」「家族が家事に非協力的」「出費が多い」「白髪が増えた」など、何でもよいのです。

ストレスを増やすとストレスが軽くなることは、医学的にも根拠があるそうです。意外ですよね。

また、可能な範囲での逃げ道を考えておくことも、ストレスを和らげます。「職場の上司に腹がたつ」場合、最終的には異動か転職で上司にかかわらずに済むわけです。

「本当に心身が病みそうになったら辞めればよい」「とりあえずは○月まで頑張ろう」など、自分がラクになる考え方をみつけましょう。

子どもの頃の遊びを久々にやってみる

ぬり絵や粘土、お絵かき、はさみで切り絵…。子どもの頃、どんな遊びが好きでしたか?そして、それをもう一度やってみませんか?

好きな創作活動であれば緊張や不安が和らぎ、心穏やかになる心理的効果が期待されます。裁縫・工芸などの物づくり、楽器演奏などもよいでしょう。

さまざまな解消法を試してみる

スマホでストレス解消していませんか?実はスマホやSNSの利用が多いほど、ストレスが強い傾向があるという調査結果が出ています。

できれば、スマホに頼らないストレス解消法をみつけましょう。さまざまな方法を試して、複数の解消法を持てるのが理想です。

★どこでも手軽にできる方法
・簡単なストレッチ
・好きなアロマオイル、香りを嗅ぐこと
・爪もみ、頭皮や首肩・手腕などのツボ押し
・数分間だけ目を閉じて、非日常の楽しいことを考える

★休日や時間がある時に行う方法
・パワースポット、海、山、自然の多い場所などで癒される
・美容院、エステ、マッサージ、リフレクソロジー、ネイルサロンなどに行く
・動物の映像を見たり、実際に触れ合ったりする
・お笑いライブなどで笑ったり、ドラマや映画を見て泣いたりする
・カラオケや自宅で思い切り歌ったり、スポーツ観戦で応援したりする

また、美味しい物を食べると元気になります。料理が嫌いでなければつくって食べる、気心の知れた友達とランチして話すなども効果的です。

対策4:気の持ち方、考え方の見直し

不安や焦り、ネガティブ…。マイナスな気持ちは、自律神経のバランスを乱します。反対に自律神経が整っていて前向きで落ち着いている人は、体の不調も少ないものです。

ちょっとした心がけで、マイナスな思考を少なくしていけますよ。筆者の体験から、その方法を4つに分けてお伝えします。

前向きな言葉を声に出して言う

「大丈夫」「きっとできる」など、本当にそう思えなかったとしても声に出します。独り言でもOK。声に出すことで成功するイメージが脳に植え付けられ、本当にそうなりやすくなると脳科学的に言われています。

ポジティブな人を観察して、言葉をマネしてみるのもおすすめです。「どうせ」や「私なんか」というマイナスな言葉は使っていないはずです。

感謝の気持ちを大切に

「ありがとう」は魔法の言葉。言った人も言われた人も気持ちがよくなります。そして「感謝する心」は、生活によい変化をもたらします。

家族や友人はもちろん、少し苦手な人でさえも感謝できる部分があるものです。それを多く見つけ出し、ノートなどにメモすると意識が高まります。

人だけではなく、物にも感謝です。便利な道具やサービスが増えていますが、当然だと思わず感謝の気持ちをもって過ごすと、変化が生まれてくるはずです。

心の中にフィルターを

人から何かを言われると、すぐに気にしてしまいませんか?そんな時は必ず心のフィルターに通し、「本当にそうだろうか?」と一度冷静に問いかけましょう。

人の意見に左右されすぎたり、気にしすぎたりすると疲れます。「そういう意見もあるよね」と耳を傾け認めつつ、自分の意思はしっかり持っていると疲れません。

質のよいフィルターをつくるためには、読書で知識を増やす、さまざまな経験を積むことなどが大切です。フィルターがしっかりすると、自律神経も乱れにくくなります。

その時の自分に合う言葉、方法をみつける

「元気が出る言葉」「幸せになる言葉」などで検索すると、パワーがもらえる言葉がたくさんみつかります。この中から、その時の自分に合うものをみつけることが大切です。

ポジティブになれる方法、できるだけ悲観的にならない方法も、人によってさまざまです。

  • 1日たった5~10分の運動習慣がよかった
  • ヨガや瞑想を始めたら、本当に効果があった
  • SNSと部屋の断捨離をしたら、心にも変化があった
  • ほんの小さな幸せでも、日々書き留めるようにしたら変化が表れた
  • 成功体験や自分の長所を書き出してみたら、自信がもてるようになった
まずはよいと言われる方法を、柔軟に試してみることが大切だと思います。少し時間はかかっても心に変化があったと気づいたとき、体にもよい影響を及ぼしているでしょう。

自律神経を整えて、イキイキと輝く毎日を!

季節の変わり目や梅雨時の体調不良。まずは可能な限り、心身をゆっくり休ませてあげます。ひどい場合は、病院に行ったり薬を飲んだりして対処しましょう。

季節の変わり目や梅雨時に、体調を崩しやすい人とそうでない人がいるのも事実です。また、年齢やその時の疲れ具合によることもあります。

もともとの体質は仕方がありません。しかし、自律神経のバランスを今よりも整えることは、心がけ次第で誰にでもできることです。

自律神経を整えることは、今より快適に過ごせることにもつながります。そして次の「季節の変わり目」の時に、皆さんの症状がよくなっていることを願っています。

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