生理周期とお肌の不調には深い関係がある!効果的なケアで乗り切ろう
妊娠に関係する生理と女性の体には、密接な関係があります。そのため、生理周期に合わせて体が様々に変化して行くのですが、その際に体調とともにお肌の調子も変わっていきます。
それには女性ホルモンが関係していますので、女性ホルモンの分泌量とお肌の関係を知ることで、どの時期にどのようなケアが向いているのか、不調な時期にはどうすればいいのかがわかってきます。
そこで、今回は生理周期とお肌の関係について取り上げ、生理周期に合わせたお肌のケア法や、不調な時期に試したい効果的なケア方法について確認しましょう。
なぜ生理前は肌が不調になる?理由を知って対策に役立てよう
生理周期に合わせてお肌が不調になる時期があるのには、女性ホルモンの分泌量が関係しています。
では、女性ホルモンとお肌のコンディションの関係を確認し、どのように対策をすればいいのかを知るために役立てたいと思います。
お肌に良いのはエストロゲン!2種類の女性ホルモンの働きとは
女性ホルモンには、以下の2種類があります。
- エストロゲン
- プロゲステロン
このうち、お肌の調子を良くしてくれるのは、エストロゲンです。エストロゲンには若々しさを保つ働きがあり、血行が良くなる・潤いが出るなどのお肌の変化が見られることから「美肌ホルモン」と呼ばれることもあるほどです。さらに、気分を明るくしてくれるなどの役割も持ちます。
それに対してプロゲステロンは、妊娠を維持するために大切な女性ホルモンです。ですが、お肌に関して言えば、お肌の調子を不安定にするホルモンなので、女性としては気になるところかもしれません。
お肌の調子は女性ホルモンの分泌量に影響される!生理周期との関係
女性の体内で分泌される2種類の女性ホルモンの分泌量が生理周期に合わせて以下のように変化することは、みなさんもご存知のことと思います。
生理周期 | 時期 | 女性ホルモンの分泌量 |
---|---|---|
卵胞期 | 月経が終わってから排卵まで | エストロゲンの分泌量がだんだん増えていく |
排卵期 | 排卵の時期 | エストロゲンの分泌量が減り始める プロゲステロンの分泌量が増え始める |
黄体期 | 排卵から月経まで | プロゲステロンの分泌量が多くなる |
月経期 | 子宮内膜が排出される時期 | 両方の女性ホルモンの分泌量が減る |
このようにホルモンの分泌量が変化していくことで、お肌も影響を受けるのです。
生理周期に合わせて変わる肌、周期別のケアのポイントをチェック!
エストロゲンとプロゲステロンの分泌量の変化を確認しましたので、ここからはそれを元に生理周期別のお肌のケアのポイントをチェックしましょう。
美容皮膚科シロノクリニックが生理周期別にお肌のケアのポイントを紹介していますので、今回はそれを元に確認していきたいと思います。
最もお肌の調子が良くなりやすい卵胞期!普段通りのケアを続けよう
卵胞期には、エストロゲンの分泌量がだんだん増えていきますが、分泌量が特に多くなってくるのは月経が終わってから1週間程度経過した頃です。
この時期は、エストロゲンのおかげで特に何もしなくてもお肌の調子がいいため、普段通りのスキンケアを続けていけば大丈夫です。
また、角質ケアなど、普段とは違うケアを取り入れたい場合は、この時期に行ってみると安心です。
プロゲステロンの分泌量が増え始めることで乾燥が気になる!排卵期
排卵期はプロゲステロンの影響が出始める時期なので、お肌が不安定になりやすく乾燥しやすいことが特徴です。また、プロゲステロンには皮脂の分泌量を増やす作用もあるので、ニキビなどにも注意が必要です。
ケア法としては、乾燥を避けるために普段よりも保湿を丁寧にすることが求められます。
最もプロゲステロンの影響を受ける!お肌の不調が起きやすい黄体期
黄体期は、最もプロゲステロンの分泌量が多くなるので、その影響を受けやすい時期です。プロゲステロンは妊娠を維持するホルモンなので、妊娠に備えて体温が上がる・水分が体内に貯め込まれやすくなるなどの影響で、むくみが出やすいことが特徴です。
さらに、プロゲステロンの影響で皮脂の分泌量もますます増えてオイリーなお肌になりやすいため毛穴も詰まりやすいですし、お肌が刺激に弱くもなります。
この時期は刺激のあるケア用品を避け、普段通りのケアをより丁寧に行うイメージで乗り切りましょう。
体温が低くなるため血行が悪化する!月経期
月経期には、2種類の女性ホルモンはどちらも分泌量が減るのですが、体温を上げていたプロゲステロンの分泌量が減ることで体温が下がりますし、また月経による出血もあることから、血流が悪化する時期であることが特徴です。血流が悪化すると、栄養などが行き届きにくくなることからお肌の乾燥を招きます。
さらに、プロゲステロンの分泌量が減っていることから、皮脂の分泌量も減ることでお肌が乾燥しやすいため、月経期は保湿に気をつけたいところです。
さらに、エストロゲンの分泌量も少ないため、お肌の調子を整えることもできません。そのため、肌荒れが起こったり、湿疹ができたりすることもありますので、黄体期と同様刺激の強いケア用品を避けることも必要です。
不調な時期にぜひ取り入れたい!お肌の健康を維持するための対策
黄体期や月経期にお肌が不調になるのは、ホルモンバランスの関係上仕方のないことではあるのですが、何らかのケアを取り入れることで少しでも改善できれば…と思いますよね。
そこで、お肌が不調な時期にぜひ取り入れたい、お肌の健康を維持するための対策をまとめてご紹介します。
イソフラボンを積極的に摂るなど食生活の改善が役立つ!
お肌の健康を維持するために、食事の改善が役立つことがあります。
お肌が不調な時には、以下のような対策を試してみてください。
- 大豆製品を多く摂る
- 山芋を食べる
- ビタミンB6やビタミンEを多く摂る
- 脂っこい物は避ける
大豆製品には、植物性エストロゲンとも呼ばれる大豆イソフラボンが豊富に含まれています。大豆イソフラボンはエストロゲンととてもよく似た構造で、体内でエストロゲンと同様の働きをしてくれるため、お肌の調子を改善するのに役立ってくれます。ただし、取り過ぎは避けるようにしましょう。
また、山芋にはジオスゲニンと呼ばれる成分が含まれており、この成分が女性ホルモン全体を活性化させてくれることがわかっています。それによってホルモンバランスが整いやすくなることから、お肌の調子も改善できる可能性があると言えるのです。
ビタミンB6やビタミンEは、女性ホルモンの分泌を促進してくれます。これらの栄養素は、以下のような食品に多く含まれています。
ビタミンB6 | ビタミンE |
---|---|
レバー・バナナ マグロ・サンマ・カツオなど |
ナッツ類・ウナギ・たらこ アボカド・カボチャなど |
プロゲステロンは皮脂の分泌量を増やすため、脂っこい物をたくさん食べているとますます皮脂が分泌されやすくなることから、毛穴が詰まりやすくなったりニキビができやすくなったりします。そのため、お肌が不調な時期には、脂っこい物をたくさん食べることは避けましょう。
血行が促進されると問題が改善することも!軽めな運度で対策しよう
軽めの有酸素運動をすると、血流が改善されることで血行不良によるお肌の不調が改善される可能性があります。
以下のような、体に負担がかからない程度の有酸素運動を取り入れてみましょう。
- 散歩
- ウォーキング
- ジョギング
生理前であれば、半身浴をして体をあたためるのもお勧めです。
普段使用しているもので大丈夫?化粧品の見直しもしてみよう
お肌が不調な時期には、普段と同じ化粧品がお肌の刺激になる可能性もあります。
そこで、以下のようなことがないか、化粧品やその使い方の見直しをすることも大切です。
- 肌に負担がかかるものではないか
- メイクをし過ぎではないか
- お化粧がきちんと落とせているか
- 日焼け止めをきちんと使っているか
使っている化粧品が肌に負担がかかるものではないかをチェックした上で選ぶことと、軽めのメイクをすることでメイクのし過ぎを避けることで、お肌への負担を軽減することができます。
また、メイクをした後はきちんと落とすことで、毛穴にメイクが残りにくくなります。毛穴のつまりはニキビの原因でもありますので、きちんとメイクを落とすことはニキビ予防にも繋がります。
それから、お肌が不調になりやすい時期には、紫外線による刺激にも弱くなっていますので、日焼け止めをきちんと使うなどして日焼け止め対策をすることも大切です。
睡眠の質を高める工夫も効果的!
睡眠不足になると、お肌の調子はどうしても悪化しやすくなります。黄体期にはなかなか眠れないという悩みが聞かれることもあるのですが、そのような時には以下のことを試してみましょう。
- あたたかい飲み物を寝る前に飲む
- アロマを利用する
生理周期によって不調になるお肌!時期に合わせたケア法を試そう
生理周期に合わせて女性ホルモンの分泌量が変化することで、お肌の調子もどんどん変わっていきます。
お肌が不調な時期には、いつもと同じケア法をしていても刺激が強い場合がありますので、お肌の変化に合わせたケアが必要です。
また、不調な時には食生活の見直しなどできる対策をすることで、不調を和らげることも可能です。できることから始めて、できるだけお肌に関する悩みを抱えずに生理前から生理までの時期を乗り切りたいものですね。
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