頭皮環境改善効果が期待できる湯シャン!始める前に知っておくべき事
シャンプーを使わずにお湯だけで髪を洗う湯シャンには、頭皮環境を改善する効果が期待できます。芸能人などが実際に行っていることもあり、近年注目されている髪の洗い方だと言えます。
ですが、湯シャンはすべての人に合うものではないため、場合によってはかえって頭皮が荒れたといったことが起こる可能性もあることは知っておきたいところです。特に、女性の場合は合いにくいことがあります。
また、正しい手順を知って行わなければ、せっかくの湯シャンの効果が出ないこともあります。
そこで、湯シャンをやってみたいと思われている貴女に向けて、始める前に知っておくべき知識をまとめてご紹介します。
なぜ湯シャンには頭皮環境改善効果があるの?仕組みを知ろう
湯シャンをすると、頭皮環境改善効果が期待できます。では、なぜそう言えるのか、理由を確認しましょう。
湯シャンなら皮脂が落ち過ぎる事が無いので頭皮が守られる!
湯シャンが頭皮環境の改善に役立つと言われるのは、皮脂を落とし過ぎることが無いからです。
親和クリニックは、シャンプーなどを全く使わない湯シャンの効果について、以下のように説明しています。
これは使っているシャンプーの種類にもよりますが、どちらにしてもお湯だけなら洗浄力が強すぎるといったことが起こらないので、頭皮環境改善に効果を発揮すると言えるということなんですね。
シャンプーをしなくて臭わない?臭いと湯シャンの関係をチェック
湯シャンを始めようと思った時に女性のみなさんが気になるのは、シャンプーを使わずにいて頭が臭わないのかということではないでしょうか。様々な体臭に詳しい五味クリニックは、シャンプーと臭いの関係について説明していますので、それを元に臭いについて見てみましょう。
五味クリニックの場合は、臭いの観点から、シャンプーを全く使わないのではなく、2回に1回を湯シャンにすることを勧めています。
その上で、髪を洗うこと自体2日に1回でも十分だともしています。
人のお肌には常在菌と呼ばれる様々な種類の菌が住みついていますが、シャンプーで髪を洗うと、洗剤がアルカリ性であることと洗浄力が強いことから、頭皮の常在菌はほとんど洗い流されると言います。
つまり、最初に住んでいた常在菌が、強い臭いが出るのを防いでくれていたとも言えるわけです。そのため、もともと頭の臭いが気になっていた人の場合、シャンプーを使わずに洗う日を作ることで、弱い種類の常在菌が守られて臭いも抑えられるのだそうです。
ですが、五味クリニックの院長先生は、ここで別の問題を指摘しています。それが、埃や垢などの汚れはお湯で落ちても、皮脂は低温の水には溶けにくいため落ちにくいということで、本来なら熱めのシャワーで流すのがいいのだそうです。
ところが、水の温度が高いと、今度はタンパク質汚れが固まってしまうと言います。垢もタンパク質が含まれる汚れなので、水温を高くすると今度は垢が落ちなくなって、それが原因で臭いが出てしまうのです。それを考えると、シャンプーで洗う日と、そうでない日を作るくらいがいいということです。
湯シャンが合わない人もいる!避けるべきなのはこんな人
湯シャンは誰にでも合うものではなく、中には合わない人もいます。そこで、湯シャンを避けるべきなのはどのような人なのか、見ていきましょう。
スタイリング剤を使う人は湯シャンはNG!
先ほど確認したように、湯シャンは皮脂を適度に落とすことによって頭皮環境を改善する方法です。
そのため、お湯だけでは落とせない以下のようなスタイリング剤を使っている人の場合、スタイリング剤を落とすことができず頭皮に残ってしまうことで頭皮に負担がかかります。
- ヘアスプレー
- ヘアワックス
- ヘアクリーム
- ムース
スタイリング剤を使っている人は、シャンプーできちんと落とすことが必要なので、湯シャンは向きません。
若い女性にも湯シャンはあまりお勧めできません
不要な皮脂は、毛穴に詰まって炎症を起こすなど頭皮トラブルの原因になることもありますので、不要な皮脂が落としきれないのも問題だと言えるんですね。
また、垢が残ることは頭皮の臭いの原因でもあります。
普段から髪や頭皮がべとつく感じがする人や、もともと頭の臭いが気になっている人の場合、皮脂の分泌量が多い可能性がありますので、シャンプーを全くしないというのはお勧めできません。
肌質によって合わない人も!
AGAヘアクリニックによると、お肌の状態などの影響で湯シャンが合わない人もいて、その場合には以下のような症状が出ることを指摘しています。
- 酷いかゆみ
- 頭皮の炎症
これらのことが見られたら、すぐに湯シャンをやめるようにし、皮膚科などを受診するようにしましょう。
洗い上がりの感じが気になる人もいるかも!?
湯シャンをすると、シャンプーに配合されているような成分が配合されていないことから、髪の毛の洗い上がりの感じが気になるという人もいます。
見た目の仕上がりが気になる場合、湯シャンはお勧めできません。
湯シャンとシャンプーの併用でもOK!正しい湯シャンの方法
それでは、湯シャンの効果をきちんと得るための、正しい湯シャンの方法を確認しましょう。
事前のブラッシングが大切!湯シャンのやり方
それでは、効果をきちんと得るための正しい湯シャンのやり方を、AGAヘアクリニックの説明を元にまとめてご紹介します。
- 髪を洗う前にヘアブラシで髪の毛を丁寧にとかす
- 頭全体をマッサージするイメージで5分程度で洗う
- 洗い終わったら髪をタオルではさんで押さえるイメージで水分を拭き取る
湯シャンはお湯だけで汚れを落とす方法ですので、汚れが落ちやすい状態を作っておくことがとても大切です。洗う前にブラッシングをするのは、そのためです。
頭を洗う時には、頭皮を傷めないためにも爪を立てたり力を入れてこすったりするのでは無く、マッサージするイメージで洗いましょう。慣れるまでは10分程度かけて洗ってもいいですが、慣れたら皮脂を落とし過ぎないようにするためにも5分程度で洗い終わるようにするのがコツです。
女性で髪が長い人は、ヘアブラシや手ぐしでブラッシングしながら洗うと汚れが落ちやすいそうです。
お風呂からあがったら、細菌の繁殖や髪の傷みを抑えるためにもきちんと髪の毛を乾かすようにしましょう。
これはNG!湯シャンの時にやってはいけないこと
湯シャンをする時には、以下のことはやらないように気をつけましょう。
- 頭皮に負担を掛ける洗い方をしない
- お湯を40℃以上の高温にしない
湯シャンだけだと、シャンプーを使っている時と比べて汚れが落ちているという実感が得にくいものです。そのため、ついつい頭皮を強くこすり過ぎてしまって、頭皮を傷めてしまう可能背がありますので気をつけましょう。シャンプーをする時と同様に、マッサージするイメージで汚れを落とします。
また、温度が高すぎる場合、タンパク質汚れが落ちにくくなるため垢が取れにくいことを先ほど確認しましたが、それと合わせて頭皮に対する刺激も強くなってしまうので、湯シャンで頭皮を守ろうとしている意味が無くなってしまいます。そのため、お湯の温度は、40℃以下になるようにしましょう。
五味クリニックが勧める!効果的な湯シャンの方法
五味クリニックは、湯シャンによる臭いが気になる場合にも試したい、効果的な湯シャンの方法を紹介しています。
- 洗面器にお湯を入れ粗塩を小さじ1杯から2杯入れておく
- 埃や垢を落とすためにぬるま湯で髪を洗う
- 用意しておいた塩入りのお湯をかけて頭皮に馴染ませる
- 皮脂とタンパク質汚れを落とすために熱めのお湯で髪を洗う
塩を使うのは、高温によってタンパク質汚れが固まるのを防ぐためです。この方法であれば、埃も垢も皮脂も、全て落とすことができるわけですね。
湯シャンとシャンプーは併用してもOK!
湯シャンについては、お湯だけで髪を洗ってシャンプーを一切使わないと説明されている場合もあれば、シャンプーをする日と湯シャンで済ませる日とを作るようにすると効果的と説明されている場合とがあります。
これはその人の肌質や皮脂の分泌量などが違うことから違いが出ていると考えられ、実際のところどちらが正解とはっきり決められるものではありません。
湯シャンとシャンプーを併用しても効果は得られますので、汚れが気になる人は併用する、調子がいい場合は湯シャンのみにするなど、頭皮の様子を見て決めてもいいですね。
女性の場合はホルモンバランスとの兼ね合いも考えて
女性の体は、女性ホルモンがバランスを保ち、周期的に分泌量が変化することで成り立っています。皮脂の分泌量を増やす女性ホルモンはプロゲステロンですが、プロゲステロンは妊娠を維持するために役立つホルモンなので排卵後の分泌量が増えます。
そのため、排卵後から次の月経前までは、皮脂の分泌量が多い時期だと言えるのです。
となると、その時期は頭皮の皮脂量も増えるため、皮脂が落ちにくい状態になります。その場合はシャンプーを上手に活用するなど、女性の場合はホルモンバランスとの兼ね合いも考えたいところですね。
頭皮環境改善効果が期待できる!湯シャンは皮脂を落とし過ぎない方法
湯シャンは、シャンプーを使わないことで皮脂を落とし過ぎないようにして、バリア機能が失われないようにする洗髪法です。
それによって頭皮環境改善効果が期待できるのですが、合わない人がいることも確かですし、また埃・垢・皮脂汚れしか落とすことができないので、スタイリング剤を使う人の場合は逆効果になるなどの注意点もあります。
さらに、せっかくの湯シャンも事前に髪を丁寧にとかないと汚れが落ちにくいなど、手順を守って行わなければ意味がなくなることもあります。
それらを理解した上で、湯シャンを始めるかどうかを決めたいところですね!
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