掃除や洗い物など手荒れの原因は多い!女性の手を守る方法を知ろう
手がカサカサするなどの症状が出る手荒れは、ひどくなるとひび割れが起きて痛みを感じることもあります。そのため、手が荒れているだけだとそのままにしておくことはできません。では、なぜ手荒れが起こるのでしょうか。
女性は家事をする機会が特に多いものですが、例えば掃除や洗い物などの家事が手荒れを引き起こしていることがあります。また、看護師さんや美容師さんなど、仕事の影響で手荒れが起きやすい環境になっている人もいます。
とはいえ、家事や仕事をしないわけにはいきませんので、なかなか治らない手荒れに悩まされる人が多くなるのも納得できる話なのです。
そのような状況の中でも、できる対策があります。そこで今回は、治りにくい手荒れから女性の手を守る方法について見ていきましょう。
なぜ手が荒れるの?原因を知って対処法を考える参考にしよう!
手荒れが起こる原因を知っておくことで対策法を考えやすくなりますので、最初に手荒れの原因から見ていきましょう。
掃除や洗い物など日常生活を送る上での外部からの刺激によるもの
以下に挙げる行動は日常生活を送る上で欠かせないことではあるのですが、これらの外部からの刺激が原因で皮脂が取れ過ぎてしまい、それによって手荒れが起こることがあります。
- 掃除・洗い物・洗濯などの家事
- 手洗い・洗顔・シャンプーなど
- ペットのシャンプー
- 植物の手入れ・庭いじりなど
- パソコンやスマホの多用
女性の方の場合、これらの作業をしないことはできそうにないですよね。
掃除や洗い物などの家事や手洗い・洗顔、それからペットのシャンプーなどは、いずれも水やお湯を使ったり洗剤や洗浄料を使ったりする作業です。これが、皮脂を落とす原因になります。植物の手入れや庭いじりなども、土や水を扱うことで手が刺激を受けやすくなるということですね。
それから、これは意外かもしれませんが、パソコンやスマホの多用も刺激となっている可能性があります。パソコンはキーを何度も叩くことが関係していて、これはピアノの鍵盤などにも同じことが言えます。スマホは、操作する側の指はもちろん、本体を持っている側の手も熱や摩擦によって荒れる可能性があるとのことです。
仕事の関係で手が外部からの刺激を受けやすい場合も!
日常生活を送る時だけではなく、仕事の関係で手が外部からの刺激を受けやすい場合があります。以下のような職業の人は、手荒れが起きやすいと言われています。
- シャンプーやパーマ液などを多く扱う美容師
- お札を多く扱う銀行員
- 手洗いの回数が多くアルコール消毒もする看護師
- 食材や水などにたびたび触れる調理師
- パソコンや紙などを扱うことが多い事務作員
- ピアノをたびたび弾くピアニストなど
他にも手を多く使う職業はありますが、ここではいくつか例を挙げています。
一度乾燥すると皮脂が戻りにくい!スキンケア不足も手荒れの原因に
手には、以下のような特徴があります。
- 汗腺が多いので汗は出やすい
- 毛穴は少ないので皮脂が出にくい
手は、もともとは角質層によって外部の刺激から守られています。ですが、毛穴が少ないことで皮脂が出にくいので、一度皮脂が取れ過ぎて乾燥した手はなかなか元に戻ることができず、バリア機能が下がった状態になってしまうのです。
そんな時に手を乾燥から保護するために役立つのが保湿などのスキンケアなのですが、スキンケアが足りないとますます皮脂が戻りにくい状態が続きます。
手の荒れやすさには体質も関係している!冬に特に荒れる人は注意
同じ行動をしていたとしても、手がたびたび荒れる人とそうでない人がいます。それにはもともとの体質が関係していることもあり、外部からの刺激を敏感に受け取ってしまうお肌の人もいます。
大木皮膚科によると、そのような人の場合、冬に特に手荒れがひどくなりやすいという特徴があるそうです。逆に、夏にはよくなる傾向にあります。
また、手や指が冷えやすい人も手荒れしやすいことが知られています。
女性には冷え性の方も多いので、それも関係していると言えそうですね。
日常生活の中でできる対処法は?手荒れから手を守るために試したい事
それでは、手荒れから手を守るために日常生活の中で試したいことをご紹介します。
ぜひ試したい!外部からの刺激を受けにくくする方法
家事や仕事をしないわけにはいきませんので、外部からの刺激を受けないために手荒れに繋がるような行動を止めるというのは難しいですよね。
そこで、できる限り外部からの刺激を受けないようにすることで、手を手荒れから守る方法をご紹介します。
- 問題のない時は綿の手袋で手を保護しておく
- 水仕事の時にはゴム手袋などをする
- 家事をまとめてすることで刺激を受ける回数を減らす
- 手洗いの際などはお湯ではなく水を使う
- 石鹸などをつけなくてもいい時は使わない
- 洗剤やシャンプーなどは低刺激のものを選ぶ
- 水に触れた後はしっかり拭き取る
綿はお肌と成分が近く手に刺激を与えないので、可能な時は綿の手袋をつけたままにしておくと外部からの刺激を防ぐことができます。
大木皮膚科によると、水仕事の際にはゴム手袋や使い捨て手袋をすることで水に直接触れないようにするのと共に、その下にさらに綿の手袋をすることでゴムやポリエチレンの刺激からも手を守ることができると言います。
皮脂は、水の温度が高いほど溶け出しやすくなります。そのため、手洗いなどでどうしても水に直接触れなければいけない時には、お湯ではなく水を使う方が手荒れしにくくなります。また、手洗いのたびに石鹸を使うのではなく、水洗いでも構わない場合は水洗いで済ませるようにすることでも刺激が回避できます。
どうしても刺激になりやすい石鹸・ハンドソープ・シャンプー・洗剤などを低刺激のものに変える、水に触れた後はしっかり拭くなど、少し気をつけるだけでも手荒れが改善することがあります。
スキンケアの方法を見直すことでも手を手荒れから守れます!
手荒れの原因にはスキンケア不足もありますので、スキンケアの見直しが手荒れの改善に役立つこともあります。
スキンケアをする際には、以下の点に注意しましょう。
- ケアの回数を増やす
- ケアの際にハンドクリームなどをたっぷりとつける
- ケア用品を正しく選ぶ
- ケア用品を正しく塗る
保湿ケアは、回数が少なかったり1回に塗る量が少なかったりすると、十分な効果を得ることができません。水に触れる時には、その前に保湿剤を手にすり込んでおくと水をはじいてくれるため手荒れが軽減されます。水に触れた後にも保湿をすると、さらに皮脂が逃げにくくなります。
手荒れのケアに市販のハンドクリームなどを活用している方もいらっしゃるかと思いますが、その場合は手の状態に合わせた商品を選ぶことが大切です。
手の状態 | 向いているタイプ |
---|---|
かゆみがある | かゆみを止めるタイプ |
あかぎれができている ささくれができている |
ビタミン配合のタイプ |
粉を吹いている | 尿素配合のタイプ |
ひび割れができている | プロペト配合のタイプ |
上記以外 | 保湿メインのタイプ |
かゆみがある場合、お肌を掻き壊してしまうこともあるのでかゆみを止めることを優先します。
かゆみがおさまった後は、保湿メインのタイプに切り替えるようにしましょう。
あかぎれやささくれができている人は、血行が悪くなっていることが考えられるため、血行を良くするビタミン配合のタイプが向いています。
手が粉を吹いている場合、お肌に固くなった場所ができていることが考えられるため、尿素配合のタイプで固くなった角質を溶かすと効果が高まります。
ひび割れができて症状が強く出ている場合は、プロペト配合のものが向いています。ただし、この場合は手に傷ができていることになるので、病院の受診も考えた方がいいかもしれませんね。
それ以外の場合は、保湿をメインにすることで乾燥を改善することができるそうなので、ぜひお肌の状態に合わせてハンドクリームを使い分けるようにしたいものです。
ハンドクリームなどのケア用品は、以下のような流れで塗ると効果的です。
2、手の平で押さえるようなイメージでクリームを馴染ませる
3、指にも丁寧にクリームを広げる
4、ささくれができやすい爪の横にも馴染ませる
5、両手を組んで指の股にもクリームを馴染ませる
手荒れくらいと思わずなかなか治らない時は皮膚科を受診しよう!
手荒れはよくあることだと思われがちなので、病院に行くという印象が無い方も多いかもしれませんね。
では、皮膚科を受診するとどのような治療を受けることになるのでしょうか。実際に病院で行われている治療の一例を、いくつか挙げて見てみましょう。
治療法を決めるための検査
手荒れの治療をする場合、以下のような検査が行われることがあります。
- 細菌感染の検査
- パッチテスト
細菌に感染している時はその菌に対する治療が必要ですし、また手荒れの原因が手に触れる何かでかぶれている可能性がある時には、その原因を特定するためにパッチテストを行うこともあります。
外用薬を用いた治療法
主な治療法は、以下のような外用薬を用いたものになります。
- 保湿剤
- ステロイド外用剤
- ひび割れや亀裂を治療用する外用薬
- テープ剤
ステロイド外用剤は、炎症を抑えるのに有効です。ステロイドと言われると怖いイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、医師の指導のもとできちんと使用すれば効果の高い治療薬なので、自己判断で使わないようにすれば問題ありません。
ステロイドが怖いからと勝手に塗る量を減らしたりすると、効果が出にくくせっかくの治療も意味がなくなってしまいます。
テープ剤とは、ひび割れや亀裂にはることで外部の刺激から傷口を守ってくれるものです。ですが、市販の絆創膏を自己判断ではるとかえって症状を悪くすることがあるので、避けましょう。
状況によっては内服薬を用いることも!
手荒れのせいでかゆみが強い、ステロイド外用剤や保湿剤を使用しても改善が見られないといった場合には、以下のような内服薬を用いて治療をすることもあります。
- 抗ヒスタミン剤
- 抗アレルギー剤
- 漢方薬
抗ヒスタミン剤と抗アレルギー剤には、かゆみを止めたりかゆみを出にくくしたりする働きがあります。
漢方薬は、一般的な外用薬を用いた治療で効果が出ない場合に、冷えの改善や血流の促進を行うことによって手荒れの改善を目指すものです。
手荒れだと思っていたものがそうでないことも!医師の診断は重要です
ちえこクリニックによると、自己判断でただの手荒れだと思っていたものが、実は以下のような病気だったということも十分に考えられるそうです。
- 手にできる水虫
- 掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
掌蹠膿疱症とは、手や足の裏などに膿疱が出ては引くということを繰り返す病気です。これらの場合は、自宅で手荒れのケアをしても改善は期待できません。
そのためにも、手荒れが長引く時には病院を受診して医師の診断を受け、本当に手荒れなのかを確かめることも大切です。
手荒れから手を守るなら外部からの刺激を減らし念入りなケアをしよう
手荒れの原因は、大きく分けると外部からの刺激とスキンケア不足に分けられます。
そのため、手荒れから手を守るなら、外部からの刺激を極力避けることと、念入りにスキンケアを行うことが大切だと言えます。
女性としては、家事や仕事をやらないわけにはいかないところが難しいところではありますが、できる対策から取り入れて、肌荒れから手を守りたいものですね。
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