レチノールでシワを撃退!ターンオーバーを促進して美肌を作る
エイジングケアに有効な成分に「レチノール」というものがあります。これはシミやシワを解消してくれることで有名です。
とはいえ、そういった効果を謳った成分や化粧品は世の中沢山ありますし、その割には効果を感じにくい物があることも否定できません。
レチノールも例にもれずその一つでした。今も半信半疑な方もいらっしゃるかと思います。それでもレチノールが注目され、エイジングケアに有効だと言われるのには理由があったのです!
今回は、レチノールの効果やそのメカニズム、そして使用する際の注意点など詳しく書いていますので、是非一度読んでみてくださいね!
レチノールの正体とその効果や性質は?
まずはレチノールが何なのかについてお話しをしたいと思います。
レチノールを効果的に取り入れるためのヒントになると思いますので、是非読んでみてくださいね!
レチノールの正体はビタミンA
そもそもレチノールとはビタミンAの一つです。
ビタミンAにも種類があって、レチノールはその中の一種という事です。なので、食べ物からも摂取出来ます。
ただし動物性の食品にのみ含まれているので、野菜や果物に含まれているビタミンAとはまた違うものになります。
レバー/うなぎのかば焼き/ほたるいか/アナゴ/卵黄 等
レチノールの効果は「ターンオーバー促進」だけじゃない
レチノールの代表的な効果と言えば「ターンオーバー促進」です。
シミやニキビ跡に効果的だというのはこの機能によるもので、シミに直接アタックする美白成分ではありません。
簡単に言うと遅れてしまっているターンオーバーを促進させ、綺麗な肌を作るという仕組みです。
他にもレチノールには以下のような効果があります。
- ピーリング効果
- コラーゲンを作る手助け
- 皮脂分泌の抑制
レチノールをスキンケアで取り入れるなら美容液やクリームで
あらゆる成分は水に溶けやすい「水溶性」、油に溶けやすい「油溶性」、そしてその両方に溶けやすい「両媒性」の3つに分けられます。
これによって、化粧水などの水分が多い化粧品から取り入れるべきなのか、油分が多いクリームなどから取り入れるべきなのかの目安になります。
レチノールは油溶性です。なので、クリームや美容液から取り入れることがおすすめです。
レチノールは1種類ではない
レチノールは副作用のある成分というのをご存知の方も多いでしょう。
その副作用については最後にお話ししますが、一言に「レチノール」と言っても、レチノールにも種類があります。
レチノールの種類や濃度も各化粧品によって違いますし、それにより効果や刺激にも差があります。レチノール配合の化粧品だからと言って必ず効果があるとは限りません。
次の項目からは、レチノールを種類別に見て、その違いをお話ししていきます。
レチノールの種類① 医薬品の「トレチノイン」
レチノールと呼ばれているものの中には、医薬品でしか取り扱えないものがあります。それが「レチノイン酸」、通称「トレチノイン」です。
レチノールの美容効果は実は「レチノイン酸」によるものだった!
レチノールは体内まで送り込まれると、酵素によって以下のように変化を起こします。
- 「レチノール」→「レチナール」→「レチノイン酸」
そしてレチノールの変化形「トレチノイン酸」の力によってターンオーバーの促進やコラーゲンの生産サポートなどの美容効果が発揮されます。
つまりレチノールの美容効果と言われているものは、厳密に言えば「レチノイン酸」によるものなのです。
レチノイン酸は化粧品への配合は不可
レチノイン酸は刺激が強く危険性もあるため、専門家でないと取り扱うことが出来ず、「トレチノイン」という名前で医薬品という扱いになっています。
その為化粧品に配合されることはありません。
さらに言うと、レチノール配合の化粧品を使っても、体内でレチノイン酸へ変換されることはほとんどありません。
ですので、レチノイン酸による美容効果を得たい場合は、皮膚科や専門医への相談が必要です。
レチノールの種類② 化粧品に配合されるレチノール「ビタミンA誘導体」
レチノール配合化粧品に入っている「レチノール」とは、実は「ビタミンA誘導体」のことです。化粧品に配合できる濃度は0.1%までと決められています。
レチノールをそのまま化粧品に配合しても、安定性に欠けてしまいます。
働きや配合目的はレチノールと同じまま、この欠点を改良したのが「ビタミンA誘導体」です。
ビタミンA誘導体の成分表示名
成分表示にそのまま「ビタミンA誘導体」と書かれることはなく、種類もありますので代表的なものをご紹介します。
- パルチミン酸レチノール
浸透性や安定性に優れていることが特徴です。レチノールパルミテートとも呼ばれます。
- 酢酸レチノール
比較的安定性が高いことが特徴です。レチニルアセテートとも呼ばれます。
- レチノイン酸トコフェリル
レチノイン酸にビタミンE誘導体を加えたもので、ビタミンEの抗酸化力により安定性が高くなっています。比較的刺激が低いのがメリットです。
同じくコラーゲン生成を促すビタミンC誘導体と併用することで相乗効果も期待されます。
※「レチノイン酸」の名前がついていますが、あくまでもビタミンA誘導体です。
- その他
シラスフィアレチノール、リノール酸レチノール、水添レチノール 等
ビタミンA誘導体は美容効果が穏やかな分、刺激も低い
先ほどもお話しした通り、あくまでも美容効果を発揮するのは「レチノイン酸」です。
レチノールを安定化させたとは言え、ビタミンA誘導体をレチノイン酸に変換させるには基底膜まで届ける必要があり、そこまでの安定性や浸透力はほとんどありません。
なので、レチノール(ビタミンA誘導体)そのものの効果を感じるのは難しいのが現実です。
しかし、全く刺激がないわけではありませんので、使用の際はご注意ください。
レチノールの種類③ 資生堂だけが配合できる「純粋レチノール」
先ほど「美容効果があるのはレチノイン酸だ」「化粧品に配合されているレチノールでは効果が感じにくい」とお話ししたばかりなのですが…。
実は医薬品のトレチノインでもなければ、ビタミンA誘導体でもない、だけどその効果が立証されているレチノールがあります。
それが「純粋レチノール」です。つまりレチノールそのものの事です。
厚生労働省が認めた「純粋レチノール」
化粧品メーカーの資生堂が「純粋レチノールにはシワを改善する効果がある」ということ証明し、2017年2月に厚生労働省から認められました。
ビタミンA誘導体に比べその効果は明らかであるといえます。
そして商品に「純粋レチノール」を医薬部外品として配合できるのは資生堂だけです。
純粋レチノールは肌の水分量を増やす
純粋レチノールがシワを改善するメカニズムは、純粋レチノールが肌のヒアルロン酸の量、水分の量を増やす働きがあることです。
純粋レチノールは「表皮のヒアルロン酸」を増やすことができるのです。
それにより肌の水分量が上がることで、肌に潤いやなめらかさが生まれ、シワが改善されていきます。
皮膚の構造が変形して出来た深いシワ、たるみの改善は見込めない
注意したいのは、年齢や筋力の衰えによって出来た深いシワやたるみの改善は純粋レチノールでもできません。
こういったシワやたるみへの対策は筋力を鍛えることが1番です。
純粋レチノールの安定性は心配なし!
ビタミンA誘導体を紹介した際に、レチノールのままでは安定性に欠けるとお話ししました。なのにレチノールそのものである、「純粋レチノール」の安定性は?と疑問に思うところですよね。
これは資生堂の特別な技術によって、純粋レチノールを誘導体化せずともそのまま配合することが出来るようになっているので心配はいりません。
秘密は容器にあり、使う度にキャップを開けても中に空気が入らないような構造になっています。
その為、酸化の心配もなく新鮮な状態のまま最後まで使いきることが出来るようになっているのです。
レチノール化粧品は副作用が出やすい
レチノールで痒みやかぶれ、ひりひり感などの症状(レチノイド反応)を感じる人は少なくありません。
たいていの場合は1~2週間ほどで肌が慣れて症状を感じなくなりますが、それ以上経っても症状が続く場合は使用を控えましょう。
もちろん、お肌がひどく荒れてしまった場合は皮膚科に相談へ行くようにしてください。
その他、レチノール化粧品・医薬部外品を使用する際の注意点はこちらです。
- 肌が弱い方や肌が敏感な状態なときは使用を控えましょう。
- レチノールは紫外線に弱いです。夜だけ使用することをおすすめします。
- パッチテストは必ず行ってください。
- 一緒に保湿成分も配合されていて、保湿効果があるアイテムを選びましょう。
レチノールの効果はウソじゃなかった!
低刺激なものでは、レチノールそのものの効果を感じにくいかもしれませんが、純粋レチノール自体の効果は資生堂が証明している通り本物ですし、トレチノインによる治療はずっと行われてきています。
ただ、一言に「レチノール」といっても様々な種類があること、そして効果もそれによって異なっていることがお分かり頂けましたでしょうか?
化粧品や医薬部外品であれば資生堂の「純粋レチノール」が一番効果を感じやすい傾向があります。ただしその分刺激も感じやすいリスクもあります。
レチノール化粧品を使ったことがないという方は「ビタミンA誘導体」から取り入れてみるのも手段です。
中でも「レチノイン酸トコフェリル」が低刺激ですのでそこからスタートしてみるのも良いかもしれませんね。
今回の記事がレチノール化粧品を探している方のお役に立てていたら幸いです!
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