汗を抑える方法。今すぐできる5つの対処法!
「汗が流れ出る」「どうしよう、止まらない」…。暑い夏はもちろん、汗は興奮や緊張した時にも出やすくなります。
屋外で立って接客をする筆者が、汗を抑えるオススメの方法をご紹介!実際に試したり、他の仲間が実践している方法を聞いたりもしてきました。
その他にも、汗をかきにくくする体の内側からの対策や、生活に支障が出るレベルの「多汗症」についても解説していきます。
いろいろな方法を試し、自分に合う方法やグッズ、制汗剤などを見つけましょう!
汗を抑える!5つの対処法
まずは即効性のある方法を試してみましょう。
体を冷やす
やっぱりこれが一番!暑い時の汗は、体温を調節するために出るもの。よって、体を冷やして体温を下げるのが近道です。
効果的な冷やす部位は以下の通り。比較的、【1】~【3】は人前でも直接冷やしやすい部分です。
【1】 首の後ろ・手首・足首
【2】 こめかみと耳の間
【3】 ひじの内側・ひざ裏
【4】 左の鎖骨下
【5】 脇・太ももの付け根
最も効果があるのは、太い血管が通っている「首の後ろ」「脇」「太ももの付け根」。人前でも手軽に冷やせて、かつ効果的なのは、【首の後ろ】ということになります。
何を使って冷やすとよいのでしょうか?
★保冷剤・濡らして凍らせたタオル
保冷剤や凍らせたタオルは、保冷バッグにいくつか入れて持ち歩くとよいです。
保冷剤は薄手のタオルなどでくるむと冷たすぎず、凍らせたタオルはビニル袋に入れるかラップでくるむと便利ですよ。
★凍らせたペットボトル入り飲料水
凍らせたペットボトルは、タオルでくるんだりケースに入れたりしましょう。少しずつとけますので、飲んで体を冷やすこともできます。
状況的に可能であれば、脇に挟むのもよいです。自動販売機で買った冷たい飲み物でも、十分冷やせますよ。
★汗拭きシート・水で濡らしたタオル
汗拭きシートや濡らしたタオルで体を拭くのも効果的。涼しさを感じますし、肌に水分が残ることで発汗を抑える効果もあります。
市販の汗拭きシートは多種多様。特に気にしないようであれば、男性用の「瞬間冷却」「アイスタイプ」「クール感」などと書かれているタイプは、驚くほどの爽快感ですよ!
人前では肌が露出している部分だけ、トイレでは体全体を拭くようにするのもよいですね。
★体に貼るタイプの冷却ジェルシート
体に貼れるので、脇の下や太ももの内側(付け根)も冷やせます。しかし動きにもよりますが、太ももに貼るとシートがずれやすい印象。
筆者のオススメは脇の下に貼ることです。髪型や見た目的に大丈夫であれば、首の後ろもよいですね。
ちなみにおでこに貼るのは、気持ちがよいと感じるだけ。それ以上の効果はないとのことなので、ご注意を…!
★クールスカーフ・ひんやりマフラー
状況が許せばクールスカーフやひんやりマフラーを巻くと、両手があいた状態で冷感持続。おしゃれなデザインの物も多数ありますので、楽しみながら使ってみましょう。
★瞬間冷却スプレー・ミスト
タオルに吹きかけるだけで氷がつくれるスプレーもあるとか。冷却スプレーは多種多様ですが、基本は肌に直接スプレーするタイプか衣服の上からシュッとかけられるタイプになります。
ただ、体全体の温度を下げるというより「体感温度を低くする」効果が主です。香りつきの物を選ぶと、リフレッシュ効果もありますよ。
状況に応じて、工夫して体を冷やせるとよいですね!暑い日の屋外では、できるだけ日陰を選ぶ、日傘を使うなど、面倒がらずに行いましょう。
脇の下・胸を圧迫する
「人前に出ると汗が…」。特に目立つ顔の汗は、一時的にでも止めたいですよね。
脇の下をぎゅっと押すという裏技があります!右脇を押すと右側、左脇を押すと左側の汗が止まるという実験結果もあるのです。
一度ぎゅっと押すと汗を発する神経を遮断し、数分間は汗が止まります。しかし両脇をぎゅっと押すと腕を組んでいる状態。人前ではやりにくいですね。
筆者はさりげなく片方ずつ押すようにしています。それすらも適切でない場面では、どうしようもないのですが…。
脇の下だけでなく、胸の上でも効果があります。乳首から5cmほど上にあるツボを押すことで、主に顔の汗を止める効果があります。
「会議中だけでも」「大事な人と会う時間だけでも」…。そんな時は「汗止め帯」「汗止めベルト」と呼ばれる物があります。
脇の下から巻き付けて胸の上で止めるので、自分の手で圧迫しなくてもよいのです。舞妓さんもしている方法で、たしかに真夏でも顔汗をかいていませんね。
ただ、注意点もいくつかあります。
- 長時間の使用は避ける
- 体に合わない場合は使用をやめる
- 運動中や夏の高温の場所では使用しない
効果を出すためには、きつく締める必要があります。個人差はありますが、長時間の使用は体力を消耗するでしょう。
特に初めのうちは体調を見ながら試し、圧迫感やかぶれなど体に合わなければ使用を中止。きついブラジャーでも効果が期待できますので、まずはそれで試すのも一つです。
制汗剤を使う
制汗剤とは、発汗を抑える薬剤。ただ爽快感を得るための物ではなく、毛細血管を収縮させ、汗の分泌を抑える効果があるのですね。
まず制汗剤を使える部位ですが、基本的に脇と足裏のみ。特に夏季、それ以外の部位にも使用すると、汗腺をふさぎ熱中症の原因につながります。
ただ例外として顔や手・足など、特定の部位だけの汗が多くて困る場合、専用の制汗剤があります。これについては、「生活に支障が出るほどの汗の場合」の章で解説していきます。
制汗剤のタイプは、大きく分けて4種類。
- クリーム
- スティック
- ロールオン
- スプレー
制汗や消臭の効果が一番高いタイプはどれだと思いますか?…クリームタイプが最も効果が高く、スティック→ロールオン→スプレーの順に効果は弱くなります。
ただ、使いやすさとしては順番が逆になる印象。クリームやスティックタイプは、衣服に付着したり肌に白く残ったりしやすいからです。
制汗剤は制汗効果、消臭効果、香り、価格…、すべてが多種多様。口コミなどを参考に試しながら、自分に合う物を見つけたいですね。
クリームやスティック、ロールオンタイプの制汗剤を毎日塗り続けることで、汗を抑える効果は増すとのこと。塩化アルミニウムが配合されている制汗剤は、特に効果が高いです。
しかし塩化アルミニウムの濃度が高いほど効果が高くなる分、「かゆみ・かぶれ」の副作用も出やすくなります。副作用が少しでも出たら、使用を中止しましょう。
汗をかいても安心できるために
暑い時の汗は、体温調節のために出る「ありがたい」もの。緊張の汗も、「迷惑をかけているわけではない!」などと開き直った方が、むしろ出にくくなると言います。
「汗を抑えたい!」ではなく、「汗をかいてもいいや~」と開き直れる。そのために以下のような対策をしておくのも一つです。
- 脇汗パッドを使用する
- 吸水・速乾インナーやシャツを着る
- 汗・皮脂に強いメイクをする
脇汗パッドや吸水・速乾効果の高い衣類は多種多様。口コミなどを見ながらまずは試し、自分に合うタイプを見つけられるとよいですね。
顔汗は悩むところですが、崩れにくいメイクを丁寧にしておくことで悩みを軽くしましょう。
【1】保湿は時間をかけて丁寧に
【2】崩れやすいおでこや鼻回りの皮脂をティッシュオフ
【3】毛穴引き締め効果や崩れにくい効果のある化粧下地を塗る
【4】ファンデをつけた後、きれいなスポンジで肌になじませる
【5】フェイスパウダーをたっぷりのせる
【6】メイクアップフィニッシングスプレーをつける
下地やファンデーションは、顔の中心から外側に向けて塗りましょう。メイクアップフィニッシングスプレーは、ツヤを出しメイクを落ちにくくしてくれます。
筆者はこのメイク法に変えてから効果を実感しています。しかしエアコンの効いた室内など乾燥した場所にいることが多い場合、フェイスパウダーを薄くするなど調整しています。
リラックスを心がける
汗の出やすさは体質も関係しますが、緊張・興奮している時、自律神経のバランスが乱れている時もかきやすくなります。
以下のリラックス方法は、短い時間ですぐにでき、効果もあるのでオススメです!
- 深呼吸をしたり目を閉じたりする
- アロマオイルの香りを嗅ぐ
- 不快に感じない物や壁をじっと見つめる
深呼吸には脳のリラックス効果だけでなく、免疫力アップ、冷え性・肩こり・便秘の改善や軽減など、さまざまな効果が期待できます。
アロマオイルの中でも、特にリラックス効果が期待できる香りとして
- ラベンダー
- サンダルウッド
- ゼラニウム
がオススメ!自分が心地よく感じる香りを選ぶことも大切ですよ。
不快に感じない物や壁をじっと見つめるのは…?気持ちを「無」にすることが目的です。1分間だけ何も考えずに目を閉じるのもよいでしょう。
汗をかきにくく!内側からの3つの対策
汗をかきにくくするため、体の内側からの対策も意識しましょう。心身の健康につながることも多いですので、積極的に生活の中に取り入れたいですね。
汗をかきにくい・かきやすい食事とは
美肌・美髪づくりに効果があると言われる「大豆イソフラボン」。汗の量をコントロールする働きもあるとご存知でしたか?
豆腐、納豆、きな粉、大豆の水煮、油揚げ、豆乳…。ぜひ毎日の食生活の中に、工夫して取り入れてみましょう。
暑い夏は、きゅうり、トマト、なず、ゴーヤなどの「旬の野菜」を食べるとクールダウンできます。ただ、どんな食材も「とり過ぎ」は避けるようにしましょう。
逆に以下のような食べ物は、汗の量を増やしたり汗の臭いをきつくしたりします。
- 辛い物など刺激の強い物
- 肉類や乳製品など動物性脂肪を多く含む物
- 脂っこい物や甘い物
上記の他に、カフェインのとり過ぎも汗の量を増やすことにつながります。好きな物は飲食の頻度が高くなりがちですが、汗を抑えたい場合は気を付けましょう。
全体的に野菜や海藻、魚・卵なども取り入れ、栄養バランスのよい食生活を心がけましょう。
自律神経のバランスを整える
自律神経って?呼吸や体温など、生きるためのさまざまな働きを調節しています。「交感神経」と「副交感神経」から成り立ちます。
- 交感神経…活動時や緊張、不安、イライラ、ストレスを感じる時などに働く
- 副交感神経…睡眠時やリラックス時、落ち着いている時などに働く
汗は、「交感神経」が強く働く時に多く出ます。よってリラックスしたり、「汗が出てもいい」と開き直ったりすることが大切なのですね。
汗を抑えるために2つの神経のバランスを保つことが大切ですが、現代人は交感神経の働きが強くなりがち。意識的に副交感神経の働きを強めることが、自律神経のバランスを整えるポイントにもなるわけです。
- ゆっくり話したり行動したりを心がける
- 深呼吸、腹式呼吸、瞑想を生活に取り入れる
- 生活の中で「休息」を心がける
行動や話し方がせかせかしがち、とにかく毎日が忙しいという人には、特に意識してほしいことです。
頑張りすぎは禁物。こまめな休息と十分な睡眠を、日々意識していきましょう。
またストレスは自律神経のバランスを崩します。常にストレスがあると、常に汗の出やすさに悩まされることも…。特に緊張や不安による精神的発汗は、ストレスを溜めないことが一番です。
自分に合った方法や考え方で、ストレスを発散・解消していきましょう。ネットで解消方法を調べて、片っ端から試すのも面白いですよ!
普段の生活で汗をかくようにする
突然ですが、以下のような生活習慣はありませんか?
- 歩くことが少ないなど、全体的に運動不足
- 湯船に浸からずシャワーで済ませることが多い
- 冷房の設定温度が低い
これらは「汗の出にくさ」につながります。日常的に汗をかくことが少ないと、暑い場所にいたり少し体を動かしたりしただけで、汗が一気に出やすくなります。
しかも、べたべたで臭いのする汗が出やすくも…。電化製品などもそうですが、使える機能は使った方がよいということ。ぜひ生活の中で汗を抑えすぎないようにしましょう。
生活に支障が出るほどの汗の場合
ここまでの記事で述べてきた汗を抑える対策は、主に以下のような汗に対する内容です。
- 暑い時に体温を下げるための汗
- 緊張・興奮・不安・ストレスなどによる精神的発汗
- 自律神経のバランスが乱れて出る汗
この他、更年期障害など、ホルモンバランスの乱れによる発汗もあります。
しかし「どの対策をしても改善されない」「生活に支障が出るほど汗の量が多い」場合、多汗症の可能性があります。
「多汗症」の特徴・症状
多汗症の最大の特徴は、気温や湿度、運動や食事に関係なく、大量の汗が出ること。汗が出やすい部位は、手のひら、足裏、脇、顔、頭など、人によってそれぞれです。
体質もありますが、精神的ストレスや偏った食生活などで、交感神経がうまく働かなくなることが原因だと考えられています。
真面目で努力家、恥ずかしがり屋、優しくて思いやりがある人が多いと言われています。好感をもたれやすい、とても魅力的な人柄ですよね。
「また汗が出る」「どうしよう…」と人目を気にして不安になる場合も多いと思います。しかしそれが汗の量をさらに増やし、症状を悪化させてしまうのです。
試行錯誤の末に自分に合う対策を見つけたり、病院で薬の処方や手術をしたりしている方もいらっしゃいます。
多汗症の症状として、以下のようなことが挙げられます。
【手のひら】
・手をつなぐ時に湿っている
・吊革や車のハンドルなど握っている物が湿る
・何もしなくても手が湿っている
【足裏】
・靴下やストッキングがかなり湿る
・裸足で歩いた時に床が濡れる
【脇】
・洋服に汗じみができる
・制汗剤が手放せない
【顔・頭】
・周りの人に比べて明らかに汗が多い
・自分だけ汗を拭いている場面が多い
これらの症状が、暑い夏だけでなく1年中あると、多汗症の可能性が高いでしょう。特定の部位だけでなく全身に多量の汗をかく、「全身性多汗症」の人もいます。
ただ、汗をかきやすくても感じ方は人それぞれ。「気にならない」「不自由を感じない」という人は、「多汗症」ではなく「汗っかき」として捉えられます。気にしなければ「病気」ではないということです。
病院に行く場合
「汗が多くて悩む」「明らかに生活に支障が出て困る」…こんな場合は、一度病院で相談してみてはいかがでしょうか?
主に皮膚科や美容外科、形成外科で治療が行われています。自分が行ける範囲の中で、「多汗症の治療をしている」病院を調べてから受診しましょう。
ただ、以前からの症状でなく「最近急に…」という場合、甲状腺疾患や糖尿病などの可能性もないとは言えません。この場合はまず「内科」の受診をお勧めします。
過度の緊張やストレスを感じる場面が急に増えた場合も、「心療内科」や「精神科」を受診する方が有効なこともあります。
皮膚科や美容外科での治療方法として、以下のようなことがあります。
【主に皮膚科での治療法】
・塩化アルミニウム制汗剤などの処方
・抗コリン剤などの飲み薬の処方
・弱い電流を流す「イオントフォレーシス療法」
【主に美容外科、形成外科での治療法】
・ボトックス(ボツリヌス)注射
・マイクロ波照射、サーミドライなど
・手術
もちろん病院や先生の診断によってそれぞれです。詳しい治療内容、保険適用されるか、かかる費用、副作用の可能性など、相談の中できちんと確認していきましょう。
頭と顔の多汗については、治療法が少ないのが現状です。塩化アルミニウム制汗剤を塗る治療も、かぶれや髪が傷む可能性があり、慎重に検討する必要がありそうです。
多汗症全般に言えますが、漢方薬専門の医師や薬剤師に相談するのも一つです。汗を抑える効果のある漢方薬が、いくつかあるようです。
また発汗の原因が過度の緊張などの場合、精神安定剤などの服用や自律神経訓練法などの心身療法で症状が軽くなることもあります。
精神安定剤や抗うつ剤、抗不安剤などの薬は、心療内科や精神科を受診し、必要に応じて処方されるものです。先生の指示に従い、正しく服用しましょう。
病院に行かずに対策したい場合
「忙しい」「病院はなんとなく怖い」…そんな場合は、まず専用の制汗剤、サプリメントをネットで購入して試すのもよいでしょう。
【手のひらの汗専用の制汗剤】
・パウダータイプの「ファリネ」
・ジェルタイプの「フレナーラ」
・ミストスプレータイプの「アロメル」
【足裏の汗専用の制汗剤】
・パウダータイプの「ピエデ」
・ローションタイプの「デトランスα」
・スプレータイプの「足サラ」
・クリームタイプの「ノーノ―スメル」
【顔の汗専用の制汗剤】
・ジェルタイプの「サラフェプラス」
・クリームタイプの「プレミアムデオヴィサージュ」
【頭の汗の場合】
・塩化アルミニウム液
・ミョウバンスプレー
頭の汗対策に塩化アルミニウム液を使う場合、前述の通りかゆみやかぶれ、髪の毛が傷む可能性があります。説明書を読んだり薬剤師に聞いたりしてから、飽くまで自己責任で使いましょう。
足汗の場合、通気性がよく消臭対策にもなる「リンマー」という靴下があります。前述の通り、安心感を得ることで汗の量が少なくなる期待もできます。
汗を抑えるサプリメントもあります。
- シトラスムース
- アセッパ―
- アセカラット
ネットの口コミなどを参考にしながら、選ぶとよいでしょう。
制汗剤もサプリメントも、注意書きをよく読んで、正しく使用・服用するようにしてくださいね。
自分に合う汗対策で、今よりも快適に!
汗の出方や量は個人差が大きいですし、その時の状況によっても変わりますね。
他の人に迷惑をかけていなくても、自分自身が不快に感じることも多い汗。自分に合う対策をいくつか見つけておくと、安心につながりますよ!
今より快適に過ごせるお手伝いができたら、嬉しいです。
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